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日本政府、ロシアの暗号資産取引所ガランテックスを資産凍結対象に

日本政府、ロシアの暗号資産取引所ガランテックスを資産凍結対象に

外務省・財務省・経済産業省、10月2日にロシア関係33団体・9個人を資産凍結

暗号資産取引所はガランテックス1社、日本での支払い・資本取引は許可制に

米国は2022年に初制裁、2025年に運営者を起訴し後継取引所グリネックスも制裁

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日本政府はロシアの暗号資産取引所ガランテックス(Garantex)を資産凍結の対象に加えた。外務省・財務省・経済産業省は10月2日、ウクライナ情勢に関する外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づく措置を発表し、ロシア関係の33団体と9個人を資産凍結の対象に追加した。ガランテックスは「ガランテクス・ヨーロッパOU(Garantex Europe OU)」の名称で、リストの402番に掲載された。

33団体のうち暗号資産取引所は1社

財務省が公表した別添リストで、今回追加された団体は370番から402番までの33団体だ。カルーガ・リサーチ・インスティテュート・オブ・ラジオ・エンジニアリング、ウラルドローンザヴォド、兵器技術開発製造基金ロバエフ基金など研究所や工場の名称が大半を占め、暗号資産取引所はリスト末尾のガランテックスだけだ。リストにはガランテックスの所在地としてサンクトペテルブルクと、モスクワ国際ビジネスセンター(モスクワ・シティ)のフェデレーション・イースト・タワー14階が記載された。

資産凍結の対象になると、日本からこれらの者への支払いと、預金・信託・金銭の貸付契約などの資本取引がいずれも許可制となる。日本政府は今回の措置について「主要国が講ずることとした措置の内容を踏まえ」、国際平和のための国際的な努力に寄与するためだと説明した。同日、ロシアとベラルーシ以外の4団体への輸出禁止、船舶35隻に対する役務取引の規制、ロシアの産業基盤強化に資する物品の輸出禁止もあわせて発表された。

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米国の初制裁から4年半、日本も制裁へ

ガランテックスは日本より先に米国と欧州で制裁を受けていた。主な経緯は次の通りだ。

  1. エストニアで登録した取引所として発足
  2. エストニアの事業ライセンスを喪失
  3. 米財務省外国資産管理局(OFAC)が制裁
  4. 欧州連合(EU)の対ロシア第16次制裁に含まれる
  5. 米国・ドイツ・フィンランドの捜査当局がドメインを差し押さえ、2600万ドル超の資金を凍結
  6. 米国がガランテックスを再指定、後継取引所グリネックス(Grinex)も制裁
  7. 日本が資産凍結の対象に追加

米財務省によると、ガランテックスは業務の大半をモスクワとサンクトペテルブルクで行い、利用者アカウントは数十万に上った。米財務省は、ガランテックスがコンティ、ブラックバスタ、ロックビットなどロシアにつながるランサムウェア攻撃の収益から数百万ドルを直接受け取り、2019年以降に違法活動に関連する取引を1億ドル超処理したと明らかにした。米司法省は、ガランテックスが2019年4月以降に処理した暗号資産取引が少なくとも960億ドルに上るとしている。

2022年の制裁後も営業は続いた。司法省の起訴状によると、ガランテックスは運用する暗号資産ウォレットのアドレスを毎日変え、米国の取引所がガランテックスとの取引を特定して遮断するのを難しくしていた。

運営者は起訴、取引所は名前を変えた

米司法省は2025年3月7日、ガランテックスの運営者2人の起訴状を公開した。技術管理者だったリトアニア国籍のアレクセイ・ベシオコフ氏は起訴状公開後にインドで逮捕された。同氏は共同創業者のアレクサンドル・ミラ・セルダ氏とともにマネーロンダリング共謀の罪に問われ、制裁違反の共謀と無許可送金業運営の共謀の罪にも問われている。マネーロンダリング共謀罪の最高刑は禁錮20年だ。当時、捜査当局はgarantex.orgなどドメイン3つを差し押さえ、ドイツとフィンランドの当局はサーバーを押収した。米国務省は、ミラ・セルダ氏の逮捕・有罪判決につながる情報に最大500万ドル、ほかの主要幹部に関する情報に最大100万ドルの報奨金を設けた。

取引所はなくならなかった。米財務省によると、ガランテックスの従業員は摘発直後にグリネックスを立ち上げてガランテックスの顧客預り金を移し、グリネックスはその後、数十億ドル規模の暗号資産取引を処理した。キルギスの企業オールド・ベクターが発行したルーブル連動ステーブルコイン「A7A5」は、摘発で資金が凍結されたガランテックス利用者への補填に使われたと米財務省は説明している。ブロックチェーン分析企業TRMラボは、ガランテックスのような事業者が「予想される執行措置のはるか前に緊急時の計画を用意しているように見える」と分析したと、コインテレグラフが伝えた。

米国は日本の発表前日の10月1日、A7A5を生み出した決済網「A7ネットワーク」全体を国際犯罪組織に指定した。米金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)は、180を超える事業者が2025年2月から2026年6月までにA7A5で少なくとも1791億ドルをやり取りしたと明らかにした。

ガランテックスとグリネックス、A7A5は、韓国のアップビットとビッサムのウォン建て市場では取引されていない。テザー(USDT)は韓国時間5日午前7時30分、アップビットとビッサムでいずれも1352ウォンで取引された。

本記事は公開された発表・資料をもとにまとめたもので、投資を勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。