バイビット、ドバイVARAの正式ライセンス取得 現物のみでデリバティブは対象外

バイビットのドバイ法人がVARAの正式ライセンスを取得、登録簿の発行日は10月20日
対象は現物取引などの取引所サービス、デリバティブは今後目指す
ローンチ手続きが残り、ドバイでの現物サービス開始日は未定
暗号資産取引所バイビット(Bybit)は、ドバイ仮想資産規制庁(VARA)から正式な仮想資産サービスプロバイダー(VASP)ライセンスを取得した。バイビットは韓国時間22日午後7時に出したプレスリリースで、ドバイ法人Bybit Fintech FZEが現物取引を含む「取引所サービス」のライセンスを取得したと明らかにした。2022年にドバイに国際本部を置いてから約4年での取得となる。
VARAの公開登録簿には、同法人がライセンス番号VL/26/10/003、ライセンス対象業務「取引所サービス」、発行日2026年10月20日、ステータス「有効(Active)」で掲載されている。登録簿によると、このライセンスで個人投資家・適格投資家・機関投資家のいずれにもサービスを提供できる。
暫定承認から正式ライセンスまで
暫定承認から正式ライセンスまでは2年余りかかり、その間には大規模なハッキング被害もあった。
- ドバイに国際本部を設立
- VARAから「暫定(非運営)承認」を取得。正式ライセンスへの中間段階で、ドバイの顧客向けにサービスはできなかった
- 約15億ドル相当の暗号資産が盗まれる被害が発生。米連邦捜査局(FBI)は26日、北朝鮮の犯行だと発表した
- アラブ首長国連邦(UAE)の連邦証券商品庁(SCA)から「仮想資産プラットフォーム運営者」ライセンスを取得
- VARA登録簿に正式ライセンスの発行日として記録
- バイビットがライセンス取得を正式発表
バイビットはプレスリリースで、自社を世界で8000万人以上のユーザーが利用する金融プラットフォームと紹介した。また、共同創業者兼最高経営責任者(CEO)のベン・ジョウ氏が10月の基調講演で、今年欧州連合(EU)・ケイマン諸島・インドネシア・南アフリカ・エルサルバドルで新たなライセンスと承認を計5件取得したことを紹介したと付け加えた。
「ドバイは仮想資産の規制環境づくりで大きな前進を遂げた。当地で次の段階に進めることをうれしく思う」
ベン・ジョウ バイビット共同創業者兼CEO
先物などデリバティブは今回のライセンスに含まれず
今回のライセンスは現物取引までで、先物などのデリバティブは含まれていない。最高法務・コンプライアンス責任者のピーター・ルー氏は「いずれは必要な規制当局の承認を得て、デリバティブまでライセンスの範囲を広げたい」とし、「デリバティブはバイビットのグローバル取引事業の大きな部分だ」と述べた。
ライセンスを取得しても、すぐにドバイで現物取引を始めるわけではない。コインテレグラフによると、バイビットの広報担当者はVARAのローンチ手続きと運営要件を先に満たす必要があるとし、サービス開始日は明らかにしなかった。担当者は、以前取得した暫定承認は非運営の承認で、ドバイの顧客にサービスを提供できなかったとも説明した。
バイナンス・OKXはデリバティブまで取得済み
VARAの登録簿を見ると、競合取引所の一部はすでにデリバティブを含む取引所ライセンスを持っている。23日時点で登録簿に掲載されている主な取引所法人のライセンス対象業務は次の通りだ。
| バイナンス(Binance FZE) | 2024年4月15日・取引所サービス(デリバティブ取引を含む)、ブローカーディーラー、運用、貸付・借入れ |
|---|---|
| クリプトドットコム(Foris DAX Middle East) | 2024年4月3日・取引所サービス(デリバティブ取引を含む)、ブローカーディーラー、運用、貸付・借入れ |
| OKX(OKX Middle East Fintech) | 2024年9月17日・取引所サービス(デリバティブ取引を含む)、ブローカーディーラー、運用、貸付・借入れ |
| バイビット(Bybit Fintech) | 2026年10月20日・取引所サービス |
ゲート(Gate Technology FZE、2025年4月25日)とバックパック(Trek Labs Ltd FZE、2023年10月30日)も、バイビットと同じく「取引所サービス」のみがライセンス対象業務として掲載されている。今月はバイビットに先立ち、6日にPayward FZCO、5日にRain MENA FZEがVASPライセンスを取得した。
UAE連邦ライセンス(SCA)とは別法人
バイビットは昨年10月9日、UAEの連邦規制当局である証券商品庁(SCA)から仮想資産プラットフォーム運営者ライセンスを取得した。当時、同社はSCAからこの正式ライセンスを取得した初の暗号資産取引所だと発表した。SCAのライセンスは別法人(Bybit Virtual Asset Platform Operator LLC)が取得したもので、ドバイは別の規制当局であるVARAが管轄している。
コインテレグラフによると、バイビットのサービス制限国リストでは、SCAライセンス法人がサービスを提供する地域からドバイが除かれている。バイビットの広報担当者は、VARAライセンスがSCAのライセンスとどう違うのかについては回答しなかった。