韓国金融監督院、偽GIWAチェーン詐欺で消費者警報 766ETH流出

金融監督院、ドゥナムの「GIWA」を装った偽チェーン詐欺で消費者警報「注意」を発令
9月27日、1335のアドレスが偽ブリッジに約767ETHを入金、766ETHが引き出された
DYORSWAP、自己資金で被害者に200ETH超を補填
韓国の金融監督院(FSS)は10月22日、アップビットを運営するドゥナムが開発中のブロックチェーン「GIWA(ギワ)」を装った偽チェーン詐欺について、消費者警報「注意」(2026-27号)を発令した。この偽チェーンに対応していた分散型取引所DYORSWAPの集計によると、9月27日に偽ネットワークのブリッジ(異なるブロックチェーン間で資産を移す仕組み)にイーサリアム(ETH)約767枚が入金され、うち約766枚が一度に引き出された。金融監督院は、正式にローンチされていないネットワークに対応するとうたうブリッジやスマートコントラクトは「100%詐欺だ」と断じた。
ローンチ前のメインネット番号を先に使った
金融監督院によると、詐欺組織はコミュニティやSNSで「メインネット電撃オープン」といった虚偽情報を広めたうえで、ウォレットがブロックチェーンに接続する際に使うアドレス(RPC)やチェーンID、ブリッジを公式ネットワークに似せて作った。チェーンIDは、ウォレットがどのブロックチェーンにつながっているかを見分ける固有の番号だ。金融監督院の資料では、GIWA公式ネットワークのチェーンIDは91342、偽ネットワークは9134と記されており、公式ネットワークはまだローンチ前だと付け加えている。
公開されているチェーンID一覧(chainlist)では、91342が「GIWA Sepolia Testnet」、9134がまだ準備中のGIWAメインネットの番号として登録されている。DYORSWAPは、偽ネットワークがGIWAに割り当てられたチェーンID9134をそのまま使っていたため、当初の確認作業を通過したと説明した。DYORSWAPはこの偽チェーンをGIWAメインネットと思い込んで対応し、利用者は偽ネットワークのブリッジにETHを送った。金融監督院は、詐欺組織がブリッジに集まったETHを一括で引き出して詐取したとしている。
ブリッジ設置から引き出しまで13時間
DYORSWAPとGIWAが明らかにした時刻(韓国時間)は次の通りだ。
- 偽ブリッジがイーサリアムのメインネット上に設置された。設置したウォレットは約8時間30分前に0.045ETHを受け取っていた
- 3つのウォレットが同じ秒に計0.4ETHを入金した。DYORSWAPは詐欺組織が事前に用意したテスト用ウォレットと判断した
- GIWAの公式Xが「現在メインネットは稼働していない」とし、メインネットの接続情報は事実ではないと告知した
- ブリッジから約766.25ETHが引き出された
- DYORSWAPが、GIWAメインネットだと思っていたチェーンは偽物だったと告知した
- 金融監督院が消費者警報「注意」を発令した
DYORSWAPの集計では、このブリッジに資金を入れたアドレスは1335、入金されたETHは約767.65ETHだった。偽チェーンは単なる偽のウェブページではなく、実際にトランザクションのバッチをイーサリアムに書き込みながら稼働するネットワークで、その中ではトークンの売買や発行も行われていた。DYORSWAPは、この記録をもとに自社を利用したウォレット298件、取引1479件を復元したとしている。引き出された766.25ETHは、22日昼のアップビットのウォン建て市場価格(1ETH=325万2000ウォン)で約24億9000万ウォン相当になる。
DYORSWAP、自己資金で200ETH超を被害者に支払い
DYORSWAPは「DYORのコントラクトが攻撃を受けた事案ではない」とし、自らも偽ネットワークの被害者だと明らかにした。そのうえで、自己資金から被害者に200ETH超を支払ったほか、ブリッジの設置者や資金の出どころ、引き出された資金の移動経路を引き続き追跡しているとした。調査によると、DYORSWAPがテスト用と判断したウォレットのうち2つは、事件の約25日前にバイナンスとゲートからそれぞれ資金を受け取り、その後動きがなかった。
金融監督院は、オンチェーン詐欺では資金が数分から数時間のうちに移され、被害の回復が非常に難しいと指摘した。特に分散型取引所は資産や取引を管理する中央の運営主体がないため、詐欺で送った資産の救済は事実上難しいと説明した。金融監督院は今後、新たなブロックチェーンを開発する暗号資産事業者に対し、開発の進捗状況や注意事項を利用者に知らせるよう求める方針だ。
「電撃ローンチ」の情報を見かけたら
利用者が確認すべきこと
新しいネットワークの情報は、まず開発元の公式ウェブサイトのお知らせでローンチの有無を確認する。公式アカウントに掲載されていない「電撃ローンチ」「エアドロップ事前参加」イベントは典型的な詐欺の手口だ。少しでも怪しいと感じたら取引や送金を止め、公式チャネルで事実を確認する。金融監督院は、ローンチ前のネットワークに対応するとうたうブリッジやコントラクトに資産を送らないよう呼びかけた。