OKX・ICEのトークン化株式取引所、取引拒否企業が22社に ウェルズ・ファーゴも反対

OKXICEの23日公示文、株式トークン取引を拒否した企業は22社に 6社が新たに追加
最初の取引予定リスト62社のうち19社が反対 取引できなくなるのは同取引所のみ
ユニスワップv4のプールでステーブルコインと交換する仕組み 開始日は未定
暗号資産取引所OKXとニューヨーク証券取引所の親会社ICEが共同で立ち上げたトークン化株式取引所「OKXICE TSV」で、自社株のトークンを取引しないよう求めた米上場企業が22社となった。OKXICEが23日(現地時間)に公表した公示文(パブリックノーティス)の改訂版によると、ウェルズ・ファーゴ、シスコ、マーベル、アーム、モデルナ、インテュイットの6社が新たに反対リストに加わった。反対した企業の株式トークンは、同取引所では取引できない。
公示文は計5回、反対企業は1社から22社に
OKXICEは10月4日に最初の公示文を出し、その後19日間で4回改訂した。改訂のたびに反対リストが伸びた。
- 米証券取引委員会(SEC)、トークン化証券取引所(TSV)を5年間試験的に認める「イノベーション免除」命令を発表
- 最初の公示文。62社63銘柄を取引予定とし、反対はセレブラスの1社
- アップラビン、アプライド・デジタル、ロケット・ラボが加わり4社
- コアウィーブ、ベライゾン、アプライド・オプトエレクトロニクス、ブロードコム、ユナイテッドヘルスが加わり9社
- ゴールドマン・サックス、マイクロソフト、クアルコム、キャタピラー、マクドナルド、ウエスタンデジタル、アルファベットが加わり16社
- アーム、ウェルズ・ファーゴ、モデルナ、シスコ、インテュイット、マーベルが加わり22社
22社のうち19社は、最初の公示文で取引予定とされた銘柄リストに入っていた企業だ。アルファベットは2銘柄(GOOG・GOOGL)がそろって外れた。セレブラス、アーム、ウェルズ・ファーゴは当初のリストになかったが、事前に反対を表明した。最初のリスト62社のうち19社が抜けた計算になる。8日版以降、公示文から取引予定銘柄の一覧は削除された。最初のリストにあったエヌビディア、テスラ、アップル、アマゾン、暗号資産関連株のストラテジー、コインベース、サークルは、23日版時点で反対リストに入っていない。
反対の効力はその取引所だけ
SEC命令は、株式の発行企業ではない第三者が作った株式トークンを取引する場合、取引所が発行企業に事前に書面で通知し、反対の機会を与えるよう定めた。法律事務所ギブソン・ダンの解説によると、発行企業は通知を受けた日から30日以内に書面で反対でき、期限内に反対すればその取引所は当該銘柄を取引できない。反対がなければ取引を進められる。反対の効力は通知した取引所にしか及ばず、株式のトークン化そのものを止める手続きではない。
反対した企業は理由を明らかにしていない。コインデスクによると、OKXICEの共同会長を務めるアンドリュー・クオモ元ニューヨーク州知事は記者との電話会見で、反対は予想していたと述べた。
"We always anticipated that, because this is such a dramatic and revolutionary change, many companies would want to wait and see how it goes rather than be the first to participate."(非常に劇的で革命的な変化なので、最初に参加するより様子を見たい企業が多いだろうと、ずっと予想していた)
アンドリュー・クオモ OKXICE共同会長
クオモ氏は、参加企業と取引量に上限を設けたこの枠組みを「サンドボックス、いわばモデル実証」とも表現した。
ユニスワップのプールでステーブルコインと交換
OKXICE TSVを運営するOKXICE LLCは米テキサス州の法人で、ICEとOKXの米国持株会社(OKC USA)が50%ずつ出資する。売り買いの注文を突き合わせる板(オーダーブック)はない。OKXのブロックチェーン「Xレイヤー」上に作ったユニスワップv4の流動性プールで、株式トークンとステーブルコインを交換する自動マーケットメーカー(AMM)方式だ。本人確認を済ませたウォレットだけが取引できる。審査を通ったウォレットには譲渡できない証明トークン(SBT)が発行され、プールは取引のたびにこのトークンを確認する。
公示文によると、トークンを発行する会社はSECに登録された証券会社を通じて実際の株式をトークンと1対1で保管し、トークン保有者は元の株式と同じ配当と議決権を受け取る。取引量にも上限がある。値幅制限制度(LULD)のティア1銘柄は最大75銘柄で、1日の取引量は前月の1日平均の0.25%まで。ティア2は250銘柄、2.5%までだ。
取引に使うステーブルコインは、19日版まで「USDC、USDG、USDTのいずれか」と記されていた。23日版では例としてUSDCとUSDGだけが残り、USDTが外れた。開始日はまだ決まっていない。OKXの案内ページには「まもなく開始」との文言しかない。