ウェーブリッジ、コインベースやビザ主導の「OUSD」を韓国で初めて保管

ウェーブリッジ、オープン・スタンダードのパートナーに参加 15日にOUSDカストディ開始
OUSDはブリッジが発行、準備金はブラックロック・BNY・リードバンクが管理
機関・法人専用サービス アップビットとビッサムのウォン建て市場には未上場
コインベースやビザ、マスターカードなどが共同でつくったドル建てステーブルコイン「オープンUSD(OUSD)」を、韓国の法人顧客に代わって保管するサービスが始まった。機関向け暗号資産カストディ企業のウェーブリッジは10月27日、OUSDを設計・運営するオープン・スタンダード(Open Standard)のネットワークパートナーに加わり、機関向けプラットフォーム「ウェーブリッジ・プライム」で15日にOUSDのカストディを開始したと明らかにした。同社は韓国で初めてのOUSDカストディだとしている。
カストディとは、暗号資産を顧客に代わってウォレットで保管・管理する業務だ。ウェーブリッジ・プライムは、韓国で届出を済ませた暗号資産事業者であるウェーブリッジが運営する機関・法人専用サービスで、保管と仲介を一つのプラットフォームで扱う。同社は、機関・法人顧客がOUSDをカストディ型ウォレットで保管し、今後は同じプラットフォームでほかの資産と交換までできるようにする計画だと明らかにした。
発行はストライプ子会社、準備金はブラックロックとBNY
オープン・スタンダードは、特定の1社が独占せず複数の企業が共同で運営する独立法人だ。ウェーブリッジによると、コインベース、マスターカード、ショッピファイ(Shopify)、ストライプ、ビザの5社が主導し、世界の200を超える金融機関・フィンテック・企業がネットワークパートナーとして参加している。6月に初めて公表され、9月30日にイーサリアム、ソラナ、ベース、テンポの4つのブロックチェーンで発行が始まった。
実際の発行はストライプ子会社のブリッジ(Bridge)が担い、準備金はブラックロック、BNY、リードバンクが管理する。ブリッジが27日に更新した準備金開示ページによると、流通しているOUSDは8億3434万枚、準備資産は8億3634万ドルで、流通しているOUSDの額面合計を約200万ドル上回る。準備資産のうち現金が11.9%、米国債と満期3カ月未満の米短期国債に投資するマネー・マーケット・ファンド(MMF)などが88.1%を占める。準備金の内訳は毎月公開され、大手会計事務所による検証報告書は8月分まで掲載されている。
パートナーになると、OUSDの新規発行やドルへの償還で手数料はかからない。オープン・スタンダードは、準備金から生じる収益のほぼすべてをOUSDの利用拡大に貢献した企業と分け合うとウェブサイトで説明している。同じ名前のオリジン・プロトコルの「オリジン・ダラー(OUSD)」とは別のトークンだ。
USDGを含む11銘柄に続きOUSDを追加
ウェーブリッジは3月31日、パクソスが主導するグローバル・ダラー・ネットワーク(GDN)に韓国初の機関パートナーとして加わり、ドル建てステーブルコインUSDGのカストディを予告していた。4月27日には6つの通貨圏のステーブルコイン11銘柄のカストディを始めた。ドル建て5銘柄(USDT、USDC、USDG、PYUSD、RLUSD)とユーロ建てEURC、円建てJPYC、シンガポールドル建てXSGD、ブラジルレアル建てBRLAとBRZ、豪ドル建てAUDDだ。
今回のOUSD追加で、ウェーブリッジはサークル、パクソスに続きオープン・スタンダードともパートナー関係を結んだ。同社は韓国の大手金融機関やカード会社と複数の実証実験(PoC)を進めており、ステーブルコインで外貨を売買する外国為替(FX)デスクも準備していると明らかにした。法人顧客がOUSDを保有しておけば、今後制度が整った後に貿易代金の決済や国境を越えた精算に使えるようにする構想だ。
「OUSDは、グローバル決済ネットワークと金融機関が直接設計し、ともに成長させるステーブルコインという点で、韓国の法人顧客がグローバル決済インフラにつながるもう一つの現実的な経路になるだろう」
ウェーブリッジのオ・ジョンウク代表(韓国語から翻訳)
個人はアップビットやビッサムで買えない
今回のサービスは機関・法人顧客が対象だ。27日時点で、アップビットとビッサムのウォン建て市場にOUSDは上場していない。アップビットのウォン建て市場にはUSDT、USDC、USDG、USDe、USDSなどのドル建てステーブルコインが上場しているが、OUSDはない。
このうち韓国時間27日午後5時30分時点で、アップビットではUSDTとUSDCが1335ウォン、USDGが1329ウォンで取引された。同時刻のウォン・ドル相場(1325ウォン)と比べると、USDTは約0.7%割高だった。直近24時間のアップビットのウォン建て市場の売買代金は、USDTが約684億ウォン、USDCが約8億ウォン、USDGが約157万ウォンだった。